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鈴木清 / SUZUKI Kiyoshi

鈴木清写真集 流れの歌

鈴木清写真集 流れの歌

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鈴木清による『流れの歌』は、1972年に1,500部限定で刊行された第一写真集にして代表作であり、長らく“幻の写真集”として語られてきた一冊。没後10年を機に復刻され、あらためてその先駆性と豊かな表現世界が広く再評価された。

福島県いわき市の炭鉱町に生まれ育った鈴木にとって、本書の出発点には自身の原風景がある。炭鉱夫たちの姿をとらえた「ふるさとの遠い日」には、記録写真の枠を超えた親密さと郷愁が漂う。続く「夏の真ん中」では日本各地の人々や風景、「流れる旅の役者」では旅芸人一座の生活、「夜に」ではより私的で内面的なイメージへと移行し、全体は四部構成で編まれている。

被写体との距離の近さ、湿度を帯びた空気感、どこか演歌にも通じる情感は、鈴木自身が語った「日本人的感性に正直すぎた」という言葉を思わせる。炭鉱夫、女工、映写技師、プロレスラー、旅芸人――高度経済成長の陰で生きる人々の姿には、昭和という時代の体温が色濃く刻まれている。

また、印刷や造本への深いこだわりを持っていた鈴木らしく、写真集そのものを作品として捉える姿勢も本書に表れている。

[タイトル] 鈴木清写真集 流れの歌 Soul And Soul 1969-1999
[出版元] 白水社
[出版年月日] 2010年11月10日
[ページ数] 81頁
[大きさ] 約230*209*13mm / 585g

[フォーマット] ハードカバー
[言語] 日本語
[タイトルよみ] ナガレノウタ
[著者・編者等] 鈴木清/著
[印刷] 大日本印刷/印刷・製本
[ISBN] 456008100X
[状態] 中古 【6】並上~並(三方に少し経年ヤケ)
[付属品] カバー2枚、別刷り冊子(飯沢耕太郎)
[掲載本] -
[関連展覧会] -


鈴木清(すずき・きよし)1943–2000

1943年、福島県好間村(現・いわき市)生まれ。写真家。
定時制高校卒業後、漫画家を志して上京するが、土門拳『筑豊のこどもたち』に衝撃を受け写真へ転向。東京綜合写真専門学校で学び、1969年から『カメラ毎日』に故郷の炭鉱を写した「シリーズ・炭鉱の町」を発表し注目を集めた。

1972年、処女写真集『流れの歌』を自費出版で刊行。以後、『ブラーマンの光』『天幕の街』『夢の走り』『天地戯場』『修羅の圏』『デュラスの領土』など、写真集を表現の中心に据えながら独自の活動を展開した。看板描きを生業としつつ制作を続け、多くの作品集で編集・装丁・造本まで自ら手がけたことでも知られる。

被写体との親密な距離感、湿度を帯びた情感、文学的な題名と構成によって、記録写真やスナップの枠を超えた濃密な世界を築いた。炭鉱町、旅芸人、都市の漂泊者たちなど、高度経済成長の陰に生きる人々へ向けられたまなざしは、昭和という時代の体温を深く刻んでいる。

1983年に日本写真協会新人賞、1992年に伊奈信男賞、1995年に土門拳賞を受賞。2000年逝去。没後、その独創的な写真集文化と表現性は国内外で再評価され、日本写真史における重要作家として位置づけられている。

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