童暦 映像の現代3
童暦 映像の現代3
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日本を代表する写真家・植田正治の作品集『童暦 / Children the Year Around』。1971年に刊行された、中央公論社シリーズ〈映像の現代〉の第3巻にあたる植田の初期代表写真集であり、山陰の風土とそこに生きる子どもたちの姿を、春夏秋冬の章立てで構成した一冊。
当時、写真界では社会性や現実の記録を重んじるリアリズム写真が全盛であったが、植田はその潮流と距離を置き、ぎりぎりの演出性を伴う独自の写真表現を追求した。被写体の配置やポーズだけでなく、暗室での引き伸ばし作業においても画面構成を徹底的に磨き上げ、写実と創作の境界を軽やかに越えていった。
本書に収められた写真は、日本海沿岸の鳥取から山口に至る土地で撮影され、自然の厳しさと豊かさを背景に、無垢で伸びやかな子どもたちの姿が描かれる。素朴な日常の断片でありながら、画面には緻密な構成感覚とユーモアが宿り、植田作品ならではの静かな詩情が漂う。地方に拠点を置きながら、世界水準のモダニズムを実現した植田正治の原点を知るうえでも重要な写真集。
ブックデザインは細谷巖、写真レイアウトは堀内誠一。時代を代表する才能が結集した造本も見どころで、戦後日本写真史における名作として現在も高い評価を受けている。
[タイトル] 童歴=植田正治 Children the Year Around 映像の現代3
[出版元] 中央公論社
[出版年月日] 1971年4月20日(初版)
[ページ数] 頁付きなし
[大きさ] 約219*265*15mm / 858g
[フォーマット] ハードカバー
[言語] 日本語、英語
[タイトルよみ] ワラベゴヨミ
[著者・編者等] 細谷巌/ブックデザイン、 堀内誠一/写真レイアウト、
[印刷] グラビア精光社/印刷、(笠原栄次/グラビア製版)、大熊整美堂/カバー表紙印刷、小泉製本/製本
[ISBN] なし
[状態] 中古 【4】並~並下(カバー:ヤケ・天地イタミ・ヤブレ、本体:三方ヤケ・シミ)
[付属品] なし
[掲載本] -
[関連展覧会] -
植田正治(うえだ・しょうじ)1912-2000
1913年鳥取県西伯郡境町(現・境港市)生まれ。中学生の頃に写真に出会い、1931年に上京してオリエンタル写真学校へ入学。卒業後は郷里に戻り、19歳で営業写真館を開業する。1930年代より写真雑誌や公募展で頭角を現し、砂浜や鳥取砂丘を舞台に人物を配置した独創的な演出写真で注目を集めた。
戦後、リアリズム写真が主流となるなか一時は演出写真から距離を置くが、1971年に写真集『童暦』を刊行し再評価が高まる。以後、山陰の風土を背景に人物や静物を構成的に捉えた独自の様式は、ヨーロッパを中心に高く評価され、「Ueda-cho(植田調)」の名で広く知られるようになった。
1978年・1983年アルル国際写真フェスティバル招待。文化庁創設10周年記念功労者表彰、東川賞国内作家賞、日本写真協会功労賞、フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ、第1回鳥取県民功績賞など受賞多数。1995年には鳥取県伯耆町に植田正治写真美術館が開館。2000年逝去。享年87。
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