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安村崇 / YASUMURA Takashi

日常らしさ

日常らしさ

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本シリーズは1999年、キヤノンが主催する新人写真賞 キヤノン写真新世紀グランプリ を受賞し、安村の作家としての出発点となった作品として広く知られている。

安村は受賞時、「普段は日常に溶け込み、とりたてて意識されない身の回りの光景を写真に置き換えると、その写真には“日常らしさ”が見当たらない」と語った。室内の家具や家電、生活用品など身近な「もの」を撮影したイメージには、どこか現実からわずかにずれた違和感が漂い、日常の表層に潜む小さな裂け目が浮かび上がる。

ラジカセ、エアコン、灰皿、鏡台、魔法瓶といった日用品が、わずかにスケールや配置をずらされながら画面の主役となり、現実の空間に奇妙な気配をもたらす。その視点は、後のシリーズ《自然をなぞる》《せめて惑星らしく》へと引き継がれ、安村の作品に通底する世界認識を形づくっていく。

また本書には、評論家 倉石信乃マーティン・ヤッキ八角聡仁 によるテキストを和英併記で収録。日常の表象をめぐる批評的視点とともに、ユーモラスでキッチュな感覚を含んだ安村崇の独自のまなざしを多角的に読み解いている。

日常のささやかな歪みを可視化し、世界の「裂け目」を軽やかに示す《日常らしさ》は、現代写真におけるユニークな視点の出発点として位置づけられる重要作。

●1999年 キヤノン写真新世紀グランプリ受賞作品


[タイトル] 日常らしさ Domestic Scandals
[出版元] オシリス
[出版年月日] 2005年9月30日(初版)
[ページ数] 92頁
[大きさ] 約240×240mm, 679g
[フォーマット] ハードカバー
[言語] 日本語
[タイトルよみ] ニチジョウラシサ
[著者・編者等] 安村崇/著
[印刷] 大日本印刷/印刷
[ISBN] 499012393X
[状態] 中古 【7】並上
[付属品] なし
[掲載本] -
[関連展覧会] -


安村崇(やすむら・たかし)

1972年、滋賀県生まれ。1995年に
日本大学芸術学部 写真学科を卒業。現在は東京を拠点に制作活動。

1999年、身近な生活空間に潜む違和感や日常の歪みを捉えた作品《日常らしさ》で、キヤノンが主催する新人写真賞 キヤノン写真新世紀グランプリ を受賞。家具や家電など身近な「もの」をわずかに変形・誇張して配置することで、日常の表層に潜む裂け目や不条理を浮かび上がらせる独自の表現で注目を集めた。

その後も《自然をなぞる》《1/1》などのシリーズを通じ、現実とイメージのずれや、身の回りの空間に潜む奇妙な感覚を探求。
2005年には写真集『Domestic Scandals(日常らしさ)』、2017年には『1/1』を刊行している。

これまでに、東京の MISAKO & ROSEN やニューヨークの Yossi Milo Gallery などで個展を開催。グループ展では 森美術館 の「六本木クロッシング 2004」や サンフランシスコ近代美術館 の展覧会など国内外で作品を発表している。


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