吉行耕平 / YOSHIYUKI Kohei
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写真家 吉行耕平 による写真技法書『シークレット写真術 ―これが赤外線撮影だ!―』。1981年にサンデー社から刊行された本書は、赤外線フィルムと赤外線ストロボを用いた特殊な撮影方法や現像を、イラストや図解を交えて解説したユニークな一冊。
吉行は1970年代初頭、夜の公園(新宿中央公園や代々木公園など)に集うカップルの姿を赤外線撮影によって記録した作品で注目を集めた。人間の視覚では捉えにくい暗闇の情景を可視化するその手法は、都市の夜に潜む匿名的な欲望や視線の構造を浮かび上がらせ、代表作となるシリーズ「ドキュメント 公園」(1980)へと結実した。
本書では、こうした赤外線撮影の実践的なノウハウを中心に、機材の工夫や撮影時の状況・暗室での現像方法や引き伸ばし、撮影者の視点などが具体的に紹介されている。単なる技術解説にとどまらず、写真家としての体験やエピソードが織り交ぜられ、吉行の独特な写真観を垣間見ることができる内容となっている。
なお、「ドキュメント 公園」シリーズは後年、ニューヨークの Yossi Milo Gallery での展覧会や、英語版写真集『The Park』(Hatje Cantz/Yossi Milo Gallery)の刊行を通して国際的にも高く評価された。
本書は、その作品世界の背景にある技術と発想を知ることができる資料的価値の高い一冊。
[タイトル] 体験!! 発想の盗み撮り シークレット写真術 -これが赤外線撮影だ!
[出版元] サンデー社
[出版年月日] 1981年7月1日(初版)
[ページ数] -
[大きさ] 約105*175*15mm
[フォーマット] ソフトカバー
[言語] 日本語
[タイトルよみ] タイケン!! ハッソウノヌスミドリ シークレットシャシンジュツ ―コレガセキガイセンサツエイダ!―
[著者・編者等] 吉行耕平/著、
[印刷] 凸版印刷/印刷
[ISBN] 4882030098
[状態] 中古 【5】並(経年ヤケ、小口少シミ、軽いノド割れ)
[付属品] -
[掲載本] -
[関連展覧会] 1979年 駒井画廊(東京・日本橋)
吉行耕平(よしゆき・こうへい )1946-
1946年、広島県生まれ。
プロの写真家を志して上京し、カメラ店員や暗室マンを経て、1971年に外国通信社のカメラマンとして勤務。1978年よりフリーランスとして活動を開始した。
1970年代初頭、東京の夜の公園に集うカップルやそれを覗き見る人々の姿を、赤外線フィルムと赤外線ストロボを用いて撮影した作品で注目を集める。1972年にはその写真の一部が雑誌 週刊新潮 に掲載され話題となった。撮影に際して吉行は、公園に通いながら覗き見をする人々と関係を築き、同じ空間の参加者として受け入れられることで独自の視点から記録を行った。
こうして1971〜73年の新宿の公園、さらに1979年に外苑前の公園で撮影された写真は、1980年に写真集『ドキュメント・公園』として刊行された。1979年に東京の 駒井画廊 で開催された個展では、暗い会場内で観客が懐中電灯を使いながら等身大プリントを見るという展示方法が採用され、観客自身が「覗き見る」体験を共有する試みとして注目を集めた。
2000年代半ば以降、『ドキュメント・公園』は海外の写真集コレクターの間で再評価され、英語版写真集『The Park』として国際的に紹介された。2007年にはニューヨークの Yossi Milo Gallery で海外初個展が開催され、以降世界各地で展示が行われている。
吉行の作品は、覗き見行為における「見る/見られる」という関係、写真家と被写体、そして写真と鑑賞者の関係性を多層的に浮かび上がらせるものとして、1970年代日本写真の中でもきわめて独自の表現として国際的に高く評価されている。
主な写真集に『ドキュメント 公園』(1980)、『吉行耕平写真集 赤外光線』(1992)、『Kohei Yoshiyuki: The Park』(Hatje Cantz/Yossi Milo Gallery・2007)などがある。
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